イタリアで大量発生しているカニを試してみる

周りではブドウの収穫に入っている生産者もあるので、イタリアのいわゆるお盆休開けの再来週がどうなるか、少し心がそわそわしてます。

さて、今回はカニのお話です。

今、ヴェネトやフリウリ=ヴェネツィア・ジュリアの海、つまり北イタリアの東海ですね、にグランキオ・ブルー(granchio blu)というカニが大量発生して問題になっています。英語だとブルー・クラブっていうらしいです。ネットで調べても日本語の名称は見当たりませんでした。

グランキオ・ブルーの大きさは、手のひらより一回りほど大きいサイズで、ズワイガニとか毛ガニよりは小さいのです。ここ一年前から大量発生し、凄まじい握力で養殖しているムール貝とか牡蠣なんかを食べ荒らし、水産養殖業者に大ダメージを与えているみたいで、ニュースや新聞で取り上げられているのを見かけます。

こちらヴェネト州は海があるので、スーパーに行くと鮮魚コーナーに新鮮なお魚さんが売られています。とある日、鮮魚コーナーに噂のグランキオ・ブルーが売られているのを発見。お値段は1キロ3.9ユーロ(約650円)。試しに4杯ほど購入、トータルで1.8ユーロ(約300円)でした。

↑ネットに入ってるグランキオ・ブルー

店員の人がグランキオ・ブルーの入っているネットを破り、欲しい数だけ別の紙袋に入れて値段のシールを貼ってくれます。その作業がちょっと怖く、店員さんが素手でネットを破ると、まだ元気に生きているグランキオ・ブルーが動き出し、ハサミも振り出し、袋に写し入れる素手の作業が危なっかしかったです。

さて、家に帰り、このカニをどうしたものかと考えました。イタリアのレシピを見ると、往々にしてカニの肉をわざわざ取り出し料理をするものばかりで、かなり手間が掛かってしまいます。

グランキオ・ブルーの肉はそこまで詰まってないので、いちいち取り出すのが大変です。

↑ユーチーブでも沢山レシピが紹介されているけど、大体カニ肉を使う同じようなレシピ

料理については面倒くさがり屋なので、今回は丸ごとカニの殻をそのまま使った、カニの味噌汁にしました。海の塩とカニの旨味が出て、自分的にはとても美味しかったです。グランキオ・ブルーありがとう、です。

↑料理前のカニ。すごく元気で、ハサミをフリフリ。硬い殻ムール貝やアサリも食べてしまうのも納得。

そもそも、どうして大量発生したかというと、元はアメリカに居たもので船とか何かとともにイタリアに流れ着いたと言われています。面白いのが、大量発生しているのはヴェネトやフリウリ=ヴェネツィア・ジュリアの海で、ジェノバや、南のプーリアやナポリには、今のところそういった問題はないみたいです。もしかして未だ生態系が解明されていないのかもしれませんね。

政府は、この問題を何とかしようと大量発生するグランキオ・ブルーの活用方法を考案しているそうですが、それらの内容は食用化、輸出など。そもそも肉をメインにしたグランキオ・ブルー活用なんて肉厚が少ないから難しいし、殻ごと使ってペットフードとか加工食品への代変えできないのかなとも思ったりします。それか、身近なところで、私たち日本人みたいな魚の活用法をよく知っている専門家からアドバイスを貰って、イタリアのなんちゃって寿司屋さんにカニの味噌汁キャンペーンとかしてもいいんじゃないかなと思ったりもしますが、これといって経済的にインパクトがなく面白くないですね。。

どうか、これからも牡蠣とかアサリなどが安定して漁獲できますように。。。

 

参考記事:Granchio blu: cos’è e perché è pericoloso (ma molto buono)

https://www.lacucinaitaliana.it/article/granchio-blu-cosa-perche-pericoloso-buono-ricette/

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旅の指さし会話帳6 イタリア[第三版]

 

スポーツな街

開幕式で色々話題になったパリ五輪。日本ではどのくらい盛り上がっていますでしょうか?こちらイタリアは、自分の周りだけでみると、興味のあるスポーツ種目だけ少し観戦しているひともいれば、イタリアが金メダルを取れば気になるニュースかな、でもまあ、そこまでフォローしている人は多くないかな、という曖昧な雰囲気です。

なんだかんだで今週末は閉会式で、次はパラリンピックですね。フランスとイタリアの時差はないので、観戦するのはとっても楽。私は夕方に放映される100メートル走ともっぱらシンクロ、今だとアーティスティックスイミングですか(名称が長い。。)を観戦しています。

前置きが長くなりましたが、実は今住んでいるヴェローナはオペラや歴史ある街だけでなく、最近はスポーツの街でもあるのです。

今から2年前の2022年に行われた地元の市長選挙で、ダミアーノ・トンマージ “Damiano Tommasi “という元セリエA(ローマ)のサッカー選手が当選しました。私はサッカーに疎いですが、サッカー好きな人ならよく知られている方らしいです。中国でもプレーされていたみたいです。トンマージ市長は、ヴェローナの北にあるネグラール町出身で超地元の方。イタリアサッカー選手会の会長をするなどリーダーシップを持つ人とのことで、当選当時は48歳。若い市長ですね。Damiano Tommasi 2022.jpg
Di Lorenzo De Leonardis2Opera propria, CC BY-SA 4.0, Collegamento

↑トンマージ市長。日本語で”トマージ”と書くと思ったらwikipediaで調べると「ン」がついてました。

 

トンマージが市長になってから、ヴェローナにスポーツ系のイベントが増えたような気がします。今は暑いからないけど、今年の春は至る所でマラソン大会が開催されているのを見ました。

↑今年の2月に開催されたシティー・マラソン。

 

田舎に行っても小規模なマラソン大会があって、週末に道路が閉鎖されていたり、とにかく人が走っているヴェローナ。


↑今年の2月に開催されたシティー・マラソン。バナナ配給所。

イタリアは長寿の国だけど、新しい市長のお陰でさらに市民が健康ライフになっていく、とは言い過ぎかな。。でもそのくらい多くの人が走り始めたと思います。とはいうものの、ある程度年齢層が高い人たちだとマラソンよりも、ロードレース競技みたいなシャキッとした格好をしているサイクリングスポーツ人口の方が人気な気もします。

↑歴史ある建物の合間を縫って走る、走る。いい眺めだと思う。

話がそれますが、サイクリングといえば、最近どんどん車道がサイクリングロードになっていきます。でも、無理やり幅の限られた車道の端っこを新たに自転車専門車線を付け足すものだから、ちょっと車と近くて危ないです。

↑市庁の壁に26’冬季オリンピックのロゴがライトアップ。今年3月に撮影。

さてさて、2026年冬季五輪はイタリア。開催地はミラノとコルティナという北イタリアです。開会式はヴェローナのアレーナ劇場で行われる予定です。

まだ2年先ですが、もしアテンドとかラジオのお仕事があったら是非お声がけください! 

 

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旅の指さし会話帳6 イタリア[第三版]

 

夏真っ盛り

さてさて、イタリアからお届けです。

今年は雨が多かったですが、7月になったら太陽が出て暑いし、例年に比べ湿度が高いからクタクタです。とは言うものの、北イタリアでは降水量が多かったですが、南イタリアでは雨が少なく水不足らしい。

日本では熱中症のニュースをちらほら見ますが、イタリアはそういえばあまり聞かないなと思って、ネットで調べるとやっぱりこっちでも外で作業している人が熱中症が倒れるケースがあるみたい。

南イタリアは元々暑いところだから、往々にして日差しが強くなる昼以降は休憩して、涼しくなる夕方から活動するとも聞きます。いわゆるスペイン語のシエスタですね。私の周りでは、基本的に農業で「今日はここまでがノルマ!」と言うのは全くなく、今日出来た範囲で終了。自然が相手なので、その日その日の計画で過ごしていきます。

皆さんが身近な観光周辺だと、ヴェローナの野外オペラは夜の9時以降から始まります。太陽がある時間帯は取り敢えず暑いし、太陽が沈んだ間近でも石畳やコンクリートにまだ熱が篭っています。

ということで、日本でもそうですが、とにかくこまめに水分を補給して、無理せず活動です。

↑去年植えたオクラの種から育てた、ベイビーサイズなオクラ。市販の種から植えた方が、ちゃんとした形になる。

 

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旅の指さし会話帳6 イタリア[第三版]

おまけ

ヴェー・デン・ハー(VDNKh)のおまけ一枚。

↑改装中の建物の屋根で休憩中

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旅の指さし会話帳26 ロシア(ロシア語) 旅の指さし会話帳シリーズ

お茶畑 in ソチ

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滞在中に掲載できなかった2週間前のモスクワについて、徒然と書き留めてます。

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この1週間で最近のモスクワがどうだったか急ぎ足で書き留めましたが、今回は帰路について、旅行記の最後の回になります。

モスクワからイタリアへの帰りは、前回と同じくソチとエレバン(アルメニア)経由にしました。わざわざ南下せずにバスや飛行機を乗り継いでバルト三国を経由するルートも調べたのですが、時間とコストを比較して結局のところ、今回も飛行機で南の諸外国に行った方が便利ということになりました。

↑モスクワのブヌコヴォ空港。キエフスカヤ駅から30分程と都心から近いし、新しく、人が少ない空港なのにショップが充実しており、静かで落ち着く空港です。ここからソチへ行きます。

南ロシアに位置するソチの空港は閉鎖されておらず、国内線のみならず、中東やトルコなどの国際線も飛んでいます。ソチは保養地でもあり、地方から、そして海外からの人が往来し、以前にも増して賑やかな街になっていました。ソチに住んでいる友達曰く、今モスクワと同じぐらいか、下手したらそれ以上に不動産価格が高騰しているそうです。

↑ソチ市内。空港は閉鎖していないとは言えども、今は戦争中なので旅行は自己責任。情報にアンテナを張るのが常。

街中は、モスクワにもよくある電光キラキラのイルミネーション。メインストリートも更に綺麗になっていて、お店もいっぱいあるし、確かに街は発展しているのが感じられます。冬季ソチ・オリンピック開催から10年が経ちました。思うところは色々あります。

↑この他、冬季オリンピック2014と、2024の数字を並べたイルミネーションも見かけました。

オリンピックの時は世界に開かれたロシア、そして今は英語でウェスタン(western)いわゆる西側の諸外国から閉ざされた世界。話はそれるけど、制裁で経済は停滞しているようにみえて、実際は2023年度のGDPは3.6%増(統計局発表)。前回紹介した博覧センターもしかりで、海外を往き来する機会が減ったものの、極東のカムチャッカから最西のカリーニングラードまで、国内での人々の移動がこれまで以上に盛んですし、内需で経済が回っているのが肌感覚で伝わります。

↑オリンピック時に改装された高級ホテルのテラスから。

ソチは海岸状に発展している細長い都市で、空港から市内まで距離があります。道路の構造はあまり良くなく、慢性的に渋滞しています。運転はモスクワより荒いし、カオス感が増します。ある意味、ソチに来たんだな、という気分です。

ソチには一泊したので、前から行きたかったお茶園を見学しに行きました。ソチは農業が有名なクラスノダール地方にあり、お茶を生産している会社がいくつかあります。

今回、訪れたお茶園はMatsestaというところです。市内からシャトルバスで30分ほど、公共のバスだと待ち時間も含めて1時間ぐらい。

↑森の中をシャトルバスで通って行きます。

お茶園はグループ見学で、はじめにお茶畑へ連れてもらい、そのあと製造所の見学、そして最後にお茶の試飲があります。

ガイドの人曰く、お茶の栽培所でも冷涼な地域にあるので、木への病気の心配が少なく、農薬もミニマムで済むそうです。私はお茶の専門家ではないので、そこら辺の真相は未知ですが。

↑先ずは畑を見学。周りは森に囲まれていました。

始めは畑で一通りお茶栽培の概要を聞き、その後畑で自由行動です。写真をとったり、自分でお茶を摘んで家に持ち帰ってもOK。お茶のタネが、マカダミアナッツみたいに丸い果実になって出てくるのを初めて知り少し感動。

↑自由タイム。高級茶は先の若芽3枚を取るとのこと。

今回訪れたMatsesta社は、紅茶と緑茶を生産しています。元のお茶の葉っぱは同じで、紅茶や緑茶になるまで、製造工程が違うということになります。

畑の次に、生産工場へ連れててくれます。

↑こちら、摘みたての葉っぱ。

緑茶は日本の技術を採用しているそうです。お茶の専門家じゃないので、どこが他の国の緑茶製造と異なるか分かりませんが、一応日本と同じ機械を使っているみたいです。

↑お茶の葉っぱを乾かしているところ。

余談ですが、ロシア語でお茶は「チャイ(Чай)」。中国語だとチャー(chá)、日本語はチャ(茶)。ロシアはコーヒーではなく、お茶文化なのです。

さてさて、最後はオフィスに戻ってお茶の試飲。徒歩で森の中にある畑に行ったり、工場に行ったり、小雨の降る中ハイキングも兼ねて歩いたので、ここでほっと小休止です。

ここではお茶の入れ方の説明や、会社のプレゼンテーションを兼ねたビデオを観覧します。そして、試飲し終わったらそれぞれ解散でツアーが終了します。

↑確かに、緑茶は苦味の中にまろやかさがあって美味しかった。

ツアーはの所要時間は1時間半ほど。値段は行きのシャトルバス付きでなんと750ルーブル(1300円)。私はモスクワの値段が基準なので、いろいろな都市から来る家族連れにも良心的なお値段なのかなと思います。

最後にお土産コーナーもあるので、空港で売られているMatsestaの商品が、ここだと半額ぐらい安く購入できます。参考までにMatsestaのリンクをこちらに貼っておきます→ https://www.matsestatea.ru/excursions/

以上、つらつら取り留めのない旅行記となってしまいましたが、これで終わります。最後までご一読いただきありがとうございます。

↑乗り換えアルメニアの空港にて。アララト山がそびえる。

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旅の指さし会話帳26 ロシア(ロシア語) 旅の指さし会話帳シリーズ

全ロシア博覧センターVDNKh(ВДНХ)

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滞在中に掲載できなかった2週間前のモスクワについて、徒然と書き留めてます。

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モスクワの北東にヴェー・デン・ハー(VDNKh)という大きな公園があります。地下鉄でいうとオレンジの線で、昔はただ単にだだっ広い、強いて言えばアスファルトが整備されててローラーブレードや自転車を漕ぐにはもってこいなところだったのが、大きくリニューアルされています。

そもそもVDNKhはソ連時代に呼ばれていたVystavka Dostizheniy Narodnovo Khozyaystva(Выставка Достижений Народного Хозяйства)「国民経済達成博覧会 」の頭文字をとった名前で、今は日本語訳だと「全ロシア博覧センター」というらしいです。

↑公園の入り口

とにかく、ソ連時代に構成されていた国や地方の特産品マーケットや展示会が、ここで開催されていたところで、当時のイデオロギーというのでしょうか、この国が何を目指していたのか、よく伝わってくる場所でもあります。と、難しいことは抜きにして、今は市民が休暇を過ごす公園でなのです。

2014年ぐらいから、少しずつ寂れた公園のリニューアルが始まりまして、今はザッツ・エンターテーメント的な色に大変化。半日ではとても全てを見切れない公園となりました。

↑綺麗に改装されている公園。レーニン像が目立ったところにあるのは不思議な感じ。

↑公園入り口の真ん前にある、新設の展示会場。トンネル状になっていて、入るに厳しいセキュリティーコントロールがあったけど、中は動画ばっかりでなんとはなかった。この日は真夏日で、トンネル内はクーラーがなく暑かった。入場料無料。

公園内は色々な場所に見所がたくさんあるけど、今回は去年秋から始まった展示フォーラム「ロシア」がある75番バピリオンと、その周辺の様子について書きます。

こちら、75番パビリオンの入り口です。普段は商業向けの国際展示会がここでよく開催されているところでした。公園を入って割りかし手前にあるパビリオンです。

入場は無料。若いボランティアの人たちがたくさん働いてて、入り口はこっちですよ、とか、行きたい場所のアドバイスなど、サポートしてくれます。

この75番パビリオンで開催されている『ロシア』展は、同国の州、共和国、自治区が紹介されています。ロシア連邦内外の文化や産業を体験型で知ることができます。

↑トヴェリ州のブース。モスクワから近いところですね。車両を生産している州なのか、大きな電車の展示が有る。

私が行ったのは平日の昼間。学校が夏休みに入った頃なのか、とにかく全国からの旅行者やら家族連れで訪問者が多く、どのブースも子供や大人がたくさんで盛り上がっていました。

↑カルムキア共和国のブース。ロシアの中にある仏教国です。

↑トゥバ共和国。モンゴルに近く、もともと遊牧の民。

テュルク語系の国の紹介が多くなってしまいましたが、下の写真はブリヤート共和国のブースで、マニ車が展示されていました。

↑ブリヤート共和国のブース入り

このブリヤート共和国は占いコーナなんかもありました。子羊の骨を使って占います。

下記は、よく東欧のモルドバと間違えられるモルドヴィア共和国のブース。ニジニ・ノヴゴロド州の隣に位置します。民族衣装の本やグッズが展示されるぐらいで、控えめな展示でした。

↑モルドヴィア共和国

ルガンスク人民共和国もありました。心がかなり痛いですが。

黄色味がかった石が積まれた外装のこの入り口は、ダゲスタン共和国のブースです。小部屋をくぐって展示物を見る形になっており、まるで異国に来たような雰囲気です。今は情勢の関係で日本政府から渡航中止勧告が出ています。

次にキリル文字ではなくヘブライ語で書かれたこちらのブースは、ユダヤ自治州。極東のアムール河中流左岸に位置します。行ったことはないけど、昔留学していたハバロフスから近いです。 ↑とにかく、至る所で展示会グループ・ツアーが頻繁に行われていた。

今までロシアって、その地域ごとの特徴とか名産物のプレゼンテーションが薄く、どこいっても同じだな、というのが一般的な意識でしたが、これらの展示会を見て、ロシアの地域ってこんなにも色が違く、それぞれ文化の特徴があるんだ、という新しい感覚が生まれました。

確かに「ロシア」展示会にしかりVDNKhにある他の展示会は往往にして、自分たちはこんなすごい産業があって、誇り高きものなんだ、という面も垣間見えることも確かです。はたから見ると壮大さというかグレートさが強調されすぎにも見えますが、約10年前に少しずつ始まった公園のリニューアルと、今のこの情勢が重なって、この公園の重要さというかプレゼンス(存在感)が増したような気がします。

会場は地元や地方からの子供が沢山で賑やか。みんな楽しそうに展示物を触ったり見聞きして楽しんでいました。今後、日本みたいに、どこどこ出身ですごいね、お雑煮には何を入れるの、面白い地域だね、いつか旅行してみたいねみたいななど、例えばモスクワっ子が、地方出身者にも興味をもってくれる意識になるのか気になります。

 

さて番外編として、公園敷地内の真ん中、ちょい右あたりに「ロシアのフード館」について少し書き留めます。

↑入り口。こちらも入るのにいつものカバンのセキュリティーチェックがあります。

↑マヤコフスカヤ駅っぽい天井。新しい施設ですね。内装が綺麗。

ここでは、ロシアのご当地グルメがフードコート式で楽しめます。こんなの多くの外国人が集まったソチのオリンピック時にもなかった施設です。昔はボルシチでさえ、どこのレストランで美味しいのが試せると聞いても「家で食べるものだから、外食なない」と返答されたくらいですから。もちろん今のモスクワは、街の至る所で美味しいボルシチをどこでも見つけることができます。

こちらはサンクトペテルブルグのコーナー。

サンクトの名産品って何だろうとお店を覗くと、キビナゴでした。ロシア語でбалтийская килька。あとはサンクト風ドーナッツなんかもありました。なるほど、です。

こちらはカムチャッカのコーナー。海に近いのでやっぱりシーフードやカニですね。

こちらはダゲスタン共和国のコーナー。主にチュドゥ(Чуду)という、平たいパイの中にお肉が入っているバージョンとか、野菜とかじゃがいもとかチーズとか、油で揚げたものじゃなくて、焼いたお料理がありました。

その他にブリヤート共和国のコーナーはブゥズィ(Буузы)つまり日本でいう肉まんですね、とかウドムルチア共和国のペレペチ(Перепечи)というキッシュみたいな丸い形に中に肉とか野菜とかいろんなバージョンが入っているものとか、チェチェン共和国のチェーパルーシュ(Чепалгаш)はちょっとダゲスタンの平たいパイに似てるけど、それよりももっと生地が薄くチーズが中身によく入っているイメージのものや、北に位置するカレリア共和国のシャケやトナカイの肉を使った料理などなど、なるほどそんなご当地グルメもあったよね、と頷けるものばかりのコーナがたくさんあって、見てるだけでもかなり面白いです。

さてさて館内を一通りあるくと、私は昔留学していたサハ共和国のコーナーにかなり目を奪われてしまいました。。。というのも特別な時によく振舞ってくれたルイベがメニューにあったからです。

ルイベは北海道だと食べる習慣がありますか?ロシア語でストラガニーナ(Строганина)といって、凍った魚を薄く切って塩で食べるものです。(お肉のルイベも存在します。)サハの真冬は氷点下40〜50度。バナナも湿ったタオルも大抵のものは凍りますね。ルイベは基本的に冬の料理だし、サハに行かない限りちゃんとしたルイベは試せないと思っていましたが、まさかのヴェー・デン・ハー(VDNKh)で提供されているとは驚きです。

お値段は600ルーブル(約900円)ほどで良心的な値段です。主食にはならない、いわゆるおつまみですね。魚の種類は、興奮しすぎて注文する時に聞き忘れました。大体、チル、ムスクン、ネルマといったサハの超大自然の川に生息する魚からだと思います。

↑左の茶色いのは、ロシアの黒パン。薄い切り方とか風味等が本物でした。

以上、ロシア国内を旅行した人なら特定のご当地グルメ試したい、という気持ちにかられる、もしくは旅行をしたことがない人ならこんなユニークなグルメがあるのか、ととても勉強になる内容なのでした。

ちなみに75番のパビリオンについての公式サイトはこちらで確認できます。https://vdnh.ru/places/pavilon-75/

→続く

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分量はきっちりと

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もちろん、分量はきっちりとしてますよ。グラスを並べてにらめっこ。

↑モスクワでよく行くバーにて

→続く

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花束

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久しぶりに、花束のブーケットを見ました。

それにしても、大きい。何かオフィスとかイベント用かな。もし、プライベート用の花束だったら、とてもかっこいいなと。

→続く

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とある列

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滞在中に掲載できなかった2週間前のモスクワについて、徒然と書き留めてます。

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ふらりと通り過ぎた両替所に小さな列が。

はじめは1ドルが91ルーブルだったのが、どんどんドル安になり90、89、88となっていく。良いレートなので手持ちのルーブルを少し外貨に変えようか、という人達なのかな、両替所の前に小さい列が。

今、ものすごく円安だし、ルーブル対円だと下手したらコロナ前とあまり変わらない為替レートなのです。

(6月5日時点)

 

→続く

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おにぎり

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滞在中に掲載できなかった2週間前のモスクワについて、徒然と書き留めてます。

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ツナとか海老マヨおにぎりは200ルーブル(約360円)ほど。イタリアでも2.5ユーロぐらいだから、海外だとそんなものですね。

自分で作った方が安いけど、中身の具が日本にないようなテイストなので、それはそれであり。

↑ちゃんと海苔がパリパリに保つように、紐で開封するタイプ。

 

続くのです→

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