9月新しい生活が始まりました。
朝の地下鉄は障害物競走なみに激しいです。
私の住んでいる地域は住宅地なので、電車はいつも満員。
ロシア式に降りる駅が近づくと、”次降りますか?”と訊ねながら社内の人込みをかき分け、入口付近に待機します。基本的に入口付近の人がドアが開いたら、奥に立っている人のために一旦車外へ降りてくれることはありません。「私はこの場所を立ち位置にしているけど、どいてほしいなら前もって言ってね。そしたら自分のスペースを譲ってあげる。」といったころでしょうか。
だから、次に降りる駅がくると ”降りますか?降りますか?”っと一人ずつ聞き、たまに大きな声を出すのが面倒な時は、前に立っている人の耳元で”降りますか?”と囁く。 どんな形式であれ、自分は次の駅にで降りたいんだっ!とアッピールして、電車のドア付近まで近づきます。
私が乗り換えるプラットホームには、ひとの流れを整えるために柵がはってあります。電車から降りると、急いでいる人は、その柵を飛び越え まっ先にエスカレーターに乗り換える。スカートを履いている女性までが、そんなのお構いなしに、柵をくぐる。ゆっくり遠回りして列に並んでいるのを横目に、そういった光景をみると自分の中で、朝の日課じゃー始まったーと文明堂のCMに流れる「カステラ一番、電話は2番~」天国と地獄の曲が流れてきます。
地下鉄はロシア語で「メトロ」と言います。
私がモスクワの地下鉄で気にっているのが、”メトロ”という名の新聞です↓。
各駅、無料で配布されている新聞で、分厚くなくニュースを斜め読みするのにちょうどいい内容なんです。昔はアルグメント・ファクトリー(論拠と事実)を愛読していましたが、週刊発行でキオスクまで買いに行かないといけません。(配達しないのは広告収入で成っている日本の新聞とロシアとでは仕組みが違うのかな?ロシアのポスト事情が悪いのか。そこんところよくわかりません。)
新聞”メトロ”は ほんの12面程度のスペースに社会面、経済面、スポーツ、健康面などコンパクトでありながら、大体の情報が網羅して地下鉄利用がてらに読めます。新しい情報が読める日刊というのも魅力的です。ロシアの新聞でよくある血みどろの記事は掲載されていません。
話は変わって モスクワにはもう一つの”メトロ”があります。それは”メトロ”というドイツ系のハイパーマーケットのことです。地下鉄と違ってアクセントは初めの母音につくらしいです。
モスクワには外資系のハイパーマーケットがいくつかあります。食料品、衣料品、電化製品、文房具等とにかく なーんでもあって商品が山積みされて市場で買うよりも安いので、モスクワっ子は月に何回か こういうところで買いだめするそうです。
週末になると人がたくさんいて、売り場がたくさんあり広いので疲れます。
一体 エンゲル係数はいくらなんだっ!と言いたくなるぐらい 大きなショッピングカートにどっさりと食料品を買い込んでいる風景を目にします。中年夫婦が「あんた、こんなに選んで、本当に買う必要があるのかっ」と半分怒りぎみに論議していたり、「あっちの売り場にいきたいんだけど、あれこれがほしい!」なんて会話が聞こえてきます。私もそうだけど この空間にいると 物欲がメラメラ湧いてきて、自分がコントロールできているんかなーと、一瞬普段の自分とは違うところにワープしているみたいです。
子供なんかはエンンターテイメント広場に来たみたいに、カートを自ら引いたり、カートの中に入って車みたいに押してもらったりして楽しそうです。