日別アーカイブ: 11/25/2020

留学のすゝめー極東編

コロナの影響で多くの国の国境は未だに閉鎖していますが、今回のテーマは留学。今はオンラインで多くのものが遠隔で作業をすることができます。言語もわざわざ留学しなくても、オンラインで受講すれば全てことが済んでしまうなーと思うこのごろなのですが、私が留学して思うことは24時間その国の言語に浸って生活するのはエキサイティングで貴重な時間だったのです。

もともと出不精だし、面倒くさがりなので、イギリス留学やアメリカ留学は遠いと思っていたし、費用も高かったし、しかも義務教育で英語に対するモチベーションが低下してしまったこともあり、できるだけ近隣国で留学できるところがないか模索していました。アジアも良かったけど、当時は中国ブームで親友が中国留学をしていたので、近いけどあまり知られてないロシア・極東はどうだろうか?ということで、ロシアの扉が開きました。ハバロフスクやウラジオストックが田舎の新潟から直行便があるんだ、なんてことも知って面白いなと思い、日本で通っていた大学のプログラムで極東を訪れる機会があり、そのとき本当のロシアを見てショッキング、極東の大自然に魅了された、こんな感じです。だから、ロシア・バレエが好きだからとか、ロシア文学が好きだから、というのではなかったし、当時ではあまり人気でなかった極東という場所を選んだのも、周りのロシア留学生と違ったところかと思い返します。

大学へのアプライは?

留学準備時はロシア語は全然話せなかったので、JICという留学サポートもしているロシア専門旅行会社に頼みました。銀行送金も当時は困難な時代だったし、しかもマイナーな大学を選んだので、全てサポートしてくれたJICに感謝です。当時は、大学からの返答が時間かかったりで、本当に留学できるかできないか毎回のやりとりにちょっと緊張していたと思います。今はネットが発達しているので、多くの大学が英語のサイトや、留学生の窓口を設けています。ロシア語は話せれば、直接大学の担当者にメールや電話で聞いたりするのも手だと思います。

ちなみにロシアへの語学留学は、大学に併設している外国人向けのロシア語学科へ留学するのがメジャーです。大きい大学だと大体、このような学科があります。そもそも、ソ連時代は国が運営している教育機関しかなかったから、その名残だとも思います。しかし、モスクワやサンクトペテルブルグ等の大都市だと、私立の語学学校もあります。私立の語学学校の方が高いけど、1クラスの生徒数は少なめです。このようのして大学と留学の為にやりとりができるようになったら、しかるべき必要書類をロシアへ送って、大学や学校から留学のための招待状を作成してもらいます。それをもとに日本のロシア大使館で就学ビザを作成するという流れです。

授業や寮の様子

私が1年目に留学したところは極東のハバロフスだったのですが、生徒は中国人か韓国人がほとんどで、日本人が私の他に1〜2人でした。欧州からは全然見なかったけど、それはそれで、アジアに近いロシアを感じられて楽しかったです。寮では韓国人の女の子が、韓国料理を振舞ってくれたり、ロシア人の生徒も同じ寮の棟に住んでいたので、一度にアジアの文化とロシアの文化が知れて楽しい寮生活でした。

実はその後にモスクワのプーシキン大学にも数ヶ月、留学経験があるのですが、それに比べるとハバロフスクの留学はのんびりしていました。韓国にロシア語先生として働くのを夢見ていた若い先生は、「今日は天気もいいし、あまりやる気がないから、授業はなしで散歩しましょう!」とかそんなのがあった。年配の先生は、化粧直しに手鏡を見ながら授業をしたり、かなり自由でした。そんな、ゆるゆるな授業でしたら、授業も普段の生活も英語は全然通じないし、かなり親日のロシア人生徒がたくさんいたので、実戦のロシア語がかなり鍛えられたと思います。

極東で留学するアドバンテージは

①日本から近いことー 何かあったら2時間ぐらいで日本に帰れること。時差も少ないから、日本にいる家族との連絡も取りやすいし、精神的のも近いから楽でした。

②アジアの商品が多いー スーパーの食品店は韓国の人参サラダとか、ゼンマイサラダとか結構アジアの食品が多かったです。日本から近いので、特にウラジオストックなんかはモスクワよりも早く日本の商品が入ってくるような気がします。(今はモスクワにも日本の商品があふれていますが、新商品が入ってくるスピード感は極東の方が早いと思います。)

③親日家が多く、日本の関心が大きい ー これ、①〜③の中でめっちゃ重要です。多分今は中国のパワーが大きいので、中国語を勉強しているロシア人が多いと思うけど、私が留学していた時は、日本語を勉強している人も結構いて、授業やイベントに招待されたり兎に角ひっぱりだこでした。代わりにロシア語教えてとか、そういった意味で文法は本当にモスクワの大学に比べ弱かったけど、会話力は鍛えられたのです。

これはロシア全体においてそうなのですが、ロシアは親日家が多く、特に極東はさらに多いです。だから、極東からモスクワへ移った始めの時は、結構モスコビッチ(モスクワに住んでいる人達のこと)が冷たかったのが辛かった。。モスコビッチでも「え、日本?フッン。私はヨーロッパが好きよ。」みたいな人も結構見かけたし、やっぱりこれはジオグラフィー的な要素もありますね。これは個人的な意見ですが、極東で日本語を勉強しているロシア人生徒の方が、日本語は上手だと思います。

以上、今回は極東留学するメリット、デメリットを書きましたが、今度はモスクワ留学について触れてみます。

パカー