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モスクワで体験できるジョージア(グルジア)①

今、自由に海外旅行はできませんが、今回はモスクワで、ちょっとしたジョージア(グルジア)旅行が体験できる場所を、2回に分けてご紹介します!

一つ目の場所は、その名も「ジョージア(グルジア)の小通り(露:Малая Грузинская улица) 」という道にあるカフェです。お店の名前は『ゲオルギエフスコエ・パドゥヴォーレ (Geo rgievskoe Podvore) 』。

 

ということで、パィエハリー! (let’s go! )

このカフェは、お店の入り口で焼きたてのパンを買うことができます。お値段もお手頃で、味もGOOD。モスクワ市内にある超おしゃれなカフェのパンは美味しいけど、べらぼうに高い。でも、ここはかなり庶民的。ちょっとした、隠れパン屋さんです。

お店の中に入ると、レジ近くに持ち帰り用のジャムとか、ジョージアの香辛料、チーズ、お惣菜などがたくさんあります。店内でカフェする前に、色々買ってしまいそうです

こちらは、コーヒー(Кафе на Песке)。トルコ・コーヒーみたいだけど、ジョージアでもこうやってやるのかな? 以前にトビリシへ旅行した時は、ワインしか飲んでなく、煮出しコーヒーには遭遇しなかったけど、東京にあるジョージア・レストランではこの煮出しコーヒを出していたので、もしかしてあるのかも。この、熱い砂の中でくるくるコーヒーを煮出すパフォーマンスは、レジの近くでやってくれます。↓

『ゲオルギエフスコエ・パドゥヴォーレ』はカフェといえども、ジョージア(グルジア)料理を出しています。今回はチャホフビリ(Чахохбили)というチキンとトマトを煮込んだ伝統料理と、ジョージア料理といえばヒンカリ!なので羊肉のヒンカリを注文しました。ヒンカリはジョージア風の肉まんか、大きな水餃子みたいなもので、中は豚肉とかチーズとか色々な種類があります。注文で注意したいのが、ヒンカリは通常ミニマムオーダーが3個からとか5個とかになっていること。1個だけの注文は断られるところが多いです。

もうこれだけでお腹いっぱい。ジョージア料理はこの他にもハチャプリ(ピザみたいなもの)や、最近日本でも輸入されているシュクメルリ(ホワイトソースとニンニクで煮込んだ鶏肉料理)など、美味しい料理がたくさん。

お店はカジュアルスタイル。多分、働いている人もジョージアの人。チャホフビリだけを注文したつもりが、いきなりシュクメルリも一緒に出てきて、度肝を抜く旅気分な感じです。そして、ロシア人の子供達が店内ではしゃぎまくっていて、始めはお店の人やお母さんに注意されていたけど、引き続き追い駆けっことか戦争ごっこをしていて、みんな注意するのも疲れてスルー。なんとも寛容な雰囲気でした。

そして、店内にはジョージアのお土産コーナーもあります。いつも商品があるわけでなく、在庫があったら、という展開になっているみたいです。

モスクワには本当にたくさんのジョージア・レストランがあって、モスクワで高級なところだと有名どころでシノーク、ゲナツヴァレ、ウ・ピロスマニ等があります。 今回は次にご紹介するところもセットにした散歩コースとして、『ゲオルギエフスコエ・パドゥヴォーレ』をご紹介しました。

さて、問題です。これはなんでしょうか? ↓

 

答えは次回の②にて〜

 

【お店の情報】

『ゲオルギエフスコエ・パドゥヴォーレ』Georgievskoe Podvore/Георгиевское Подворье

住所 : Malaya Gruzinskaya Ulitsa, 20/13

最寄駅:Krasnopresnenskaya駅、Ulitsa 1905 Goda駅、Barrikadnaya駅

サイト: https://www.facebook.com/georgievskoepodvore/ 

 

【その他の有名高級ジョージア・レストラン in  Moscow】

ゲナツヴァレ:https://genatsvale.rest

ウ・ピロスマニ:http://www.upirosmani.ru

シノーク:https://shinok.ru

 

 

 



もうすぐ秋な

ひとまず、暑い気候も一旦20度台までクールダウンし、太陽も6月より段々沈むのが早くなってきているのと、もうすぐ8月に突入なので、モスクワの夏も終わりかなという感じです。

ちなみに、モスクワでのレストラン、フードコート入店時のQRコード制度は今週の月曜日から廃止されました。もっと続くのかなと思っていたので、拍子抜け。でも特にフードコートは私もよく利用するし、飲食業をしている人たちを考えると客数が減ってとっても大変な状況だし、QRコード制度がなくなって良かった、良かったなのです。

↑もくもく、緑が茂る

 

 



モスクワにあるイタリアのワイン(モスクワ在住の方向け)

私の好きなイタリアワインの一つ「カステッラーレ」(キャンティ・クラシコ )が、モスクワの大型スーパーマーケット「ペレキュリョーストック」でセールになっています。

無料で作れるポイントカードを見せると1449ルーブル(2千円ちょっと)で買えて、とってもお得。土着のぶどう品種サンジョベーゼにこだわったワイナリー。ワインを飲みながら、トスカーナの旅気分を想像で膨らませます。

↑ペレクリョーストックのポイントカードは無料で作れます。

 



野菜や果物が一番美味しい時期

今年は30度超えが続く、本当に暑い夏のモスクワです。緑に面した窓じゃないと、日差しが入ってくる時間はじわじわ部屋が暑くなります。

この時期の野菜や果物は新鮮で美味しいです。トマトときゅうりを切って、イタリアンパセリのペトルーシカ(петрушка) のみじん切りをふりかけるだけで、とっても美味しいサラダが出来上がり。日本のトマトは甘〜いのが主流ですが、こちらは甘さや苦味が混じったナチュラルな味。最高なのです。

 

↑ベランダ席のカフェにて

 



自国産のスパークリングワインのみ「シャンパン」と呼んでもいい? ロシアのシャンパンスコエ、フランスのシャンパン:その②

昨日の記事の続きです—> 自国産のスパークリングワインのみ「シャンパン」と呼んでもいい? ロシアのシャンパンスコエ、フランスのシャンパン:その①

さて、どうしてロシアがこのような法改正に踏み切ったのかは、専門家の間でも議論されていますが、自国の農産物を守りたいというのが理由の一つにあるのではないかとされています。注目したいのが今回の法改正がシャンパンだけに限ったことでないこと、ということです。実はブランデーについても、100%ロシアで作られたブランデーは「ロシアのコニャック」と表記しなさい、と法改正がありました。他のニュースではフランス側の長期にわたる強い懇願で、今年の3月にアルメニアが、フランスの「コニャック」という地理的名称を放棄することが伝えられています。アルメニアのブランデーはロシア国内で「アララット」という商品名やアルメニアのコニャックとして、ソビエト時代から特産物として大変有名です。ロシアでもアルメニアほど有名ではありませんが、自分たちのブランデーを作っており、アルメニアブランデーの一連を受けてか、ロシアのブランディーに関しても今回自分たちの農産物を守る形になりました。

昨日の記事で触れた、法改定後の「ロシアのシャンパン」、つまりロシア語で「ロシースコエ シャンパンスコエ」という名称は、ロシア人にしてみれば昔から(200年前からとも言われています)自国で製造されていて、今でも市民に愛されているもの。彼らはロシア語の「シャンパンスコエ」(詳しく言うと”ソ連のシャンパン”「ソヴェーツコエ シャンパンスコエ」)という呼び名で、お正月や誕生日など特別のシーンで飲む大切なもの。

ということで、自分たちのブランドを絶対に守りたいフランス側と、自国の昔からある農産物を守っていきたいロシア、両者の思惑が対立しているのが見えてきます。一方ロシア国内のワイナリーさんは今回の法改正で、今後どうやって自分たちのスパークリングワインを「ロシースコエ シャンパンスコエ」へREBRANDして国内市場に紹介するか再勉強が必要になると思います。

因みに2020年のロシア向けシャンパニューの輸出額は約35milユーロと世界で15番目*。(ちなみにアメリカ向けが1番目で約500milユーロ。) フランスにとってロシアのシャンパン市場はそれほど大きくなく、今後フランスのシャンパニューがロシア市場とどう付き合っていくのか見ていくことになります。

*生産者団体「シャンパーニュ委員会」(CIVC)のデーターによる

参考記事:”Europe to pay Armenia €3m to rebrand its ‘cognac’ ”  https://eurasianet.org/europe-to-pay-armenia-eu3m-to-rebrand-its-cognac

参考記事:”Путин подписал закон о правах на название «Коньяк России»” https://m.lenta.ru/news/2021/07/02/russiancognac/amp/

参考記事:”アルメニアがコニャックの名称放棄、ブランドの世界的立場強まる=仏コニャック・ビュロー” https://jp.sputniknews.com/business/202106198473871/

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自国産のスパークリングワインのみ「シャンパン」と呼んでもいい? ロシアのシャンパンスコエ、フランスのシャンパン:その①

7月2日にロシアのお酒に関する生産と流通に関する法律171-FZ*が改正されました。日本も含めて現地や海外のニュースは、「フランス産のシャンパンはロシアでは名乗れない」とか「ロシア産のスパークワインしかシャンパンと呼べない」などセンセーショナルなニュースですが、落ち着いて内容を読み解くと色々なことが見えてきます。ワイン業界の方だと、既に耳にされているかもしれないこのニュース。ここではポイントだけ押さえておきたいと思います。

まずは法の改正があったのは、ロシア国内のお酒に関する生産と流通に関する法律(No. 171-FZ)*で、ロシア側の解釈だと保護原産地呼称に関するものではないということ。今回の法改正は、例えば日本の企業だとロシアへの酒類輸入ライセンスに関わる内容となります。裏ラベルに示す実務上の表記に関するもので、表ラベルの表現についてはこれまで通りシャンパニューのワインだったら「シャンパン」のままで大丈夫となっています。

そして、何の法の改正があったかというと、これまでイタリアのプロセッコ、スペインのカヴァ等を含めスパークリングワイン全般が「スパークリングワイン(シャンパン)露:игристое вино (шампанское)」というくくりだったのが、法改正後で「ロシアのシャンパンを含むスパークリングワイン 露:игристое вино, включая российское шампанское」という表現になりました。シャンパンはロシア語で”シャンパンスコエ”というのもここで注目します。つまり、法改正後の”ロシアのシャンパン”という部分は、ロシア語の発音をそのままカタカナにすると”ロシースコエ シャンパンスコエ”となります。

産地の個性と品質を大切に守っているフランスのシャンパンが「スパークリングワイン」になってしまい、ロシア産のスパークリングだけが「ロシアのシャンパン」と呼ばせるなんて、シャンパンの名称をよく知っている日本人からしてもびっくりなニュースですし、もちろんロシア人にしてみても一見びっくりな法改定です。そして、なぜモエ.ヘネシーが法改正の知らせ後、インパクトのある形でロシア向け出荷を停止を発表した後、あっさりと新しいラベル換えをし輸出を続ける方向になったのか、どこかモヤモヤするニュースです。実は、この背景にフランスとロシアの色々な複雑な事情があるのも確かです。

この続きはまた明日。

 

*Law No. 171-FZ “On state regulation of the production and circulation of ethyl alcohol and alcohol products”:https://www.ecolex.org/details/legislation/law-no-171-fz-on-state-regulation-of-the-production-and-circulation-of-ethyl-alcohol-and-alcohol-products-lex-faoc028377/

 

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