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丘陵地を行く、カルティッツェ Cartizze

私が今住んでいるヴェネト州は、プロセッコProseccoというスパークリンワインの生産地で有名です。殆どがアメリカや欧州など、世界中に輸出されていて、私が長く住んでいたロシアでも、とても有名なスパークリングワイン。

プロセッコの生産地域は、イタリアの北フリウリ・ベネチア・ジュリア州というオーストリア、スロベニアと国境を接する地域から、そこから南下してヴェネチアやヴィチェンツァまでと広範囲。

さて、今月上旬に行ったカルティッツェ Cartizzeは、プロセッコが元々昔から生産されていた古来の地といわれているヴァルドッビアデーネValdobbiadene内にある108ヘクタールの限られた区画で丘陵地にあります。

緩やかな丘が続く風景↑

訪れたのは11月上旬だったので、ブドウの葉っぱは黄色く紅葉していました。多分赤ワインで有名なイタリアのトスカーナだったら、街の中心から観光バスとかが出ていてワイナリーを巡るのはそこまで難しくないのだろうけど、プロセッコのエリアは個人ツアーとか自分で車をレンタカーしないとアクセスできないので、結構ハードルが高い。昔、フランスのボルドーに行った時は駅前のインフォメーションセンターから1日数回ワイナリー巡りの大きな観光バスを出だしていて、気軽にその日ばったりの旅行ができたから、北イタリアと大きな差かなと思います。

さてこれはなんでしょう↑

カルティッツェの丘から、周りの風景が一望できるピクニックポイントで、ワイングラスの自販がありました。

ピクニック場所の脇にあるワイナリーさんでカルティッツェのワイン1本を購入し、自分たちで風景を見ながら試飲です。おつまみは自分たちで持参したものを好き好きに食べます。

もう、すっかり秋になってしまったかと、夏の収穫についてもうちょっと書いて見たいなと思う今日この頃なのでした。

(このブログを書いている時は既に冬の雰囲気です。)

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ブログ内でイタリアについての記事は、「あれこれ日記 in Italy*。」のカテゴリー、ロシアについての記事は「あれこれ日記 in Moscow*。」や「Are-kore diary in Moscow*。」のカテゴリーをご覧ください。

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収穫の季節が始まりました

先週からブドウの収穫が始まりました。今研修を受けているワイナリーでは、収穫したブドウを一度自然乾燥させるので、全て手摘み。毎日ブドウや自然界にいる動物や虫と戯れています。虫に刺されるし、本気でやると結構大変な作業なんです。

最近、写真をアップする時間がありませんでしたが、こちらは早朝の一枚です↓昼間は太陽が出て暑いですが、朝はひんやり涼しくなってきた今日この頃です。

 

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新しいプロジェクトのお知らせ

長らく準備していた新しいプロジェクトが開始しました! その名も「ロシアンワイン&ピープル」。こちらに是非遊びに来てください→russianwine.jp

I started my own project on Russian Wine. I will introduce nice Russian Wines and its surroundings. Come and enjoy!  → russianwine.jp

ロシア初進出の仏ミシュランガイドand 老舗グルメ専門ガイド伊ガンベロ・ロッソ モスクワ版

チャオ! 只今、太陽の国イタリアにいます! この時期は日照時間が少なくなっていくモスクワですが、こちら日中は太陽が出ていて、毎日ビタミン吸収。体の調子がいい感じがします。

今働きながらワインの勉強をしているのですが、去年からイタリアの学校に在籍しています。しかしコロナの為、これまで授業はオンライン。今秋からは色々条件はありますが、念願の対面授業やフィールドワークが始まりイタリア現地での本格始動となりました。オンライン受講のメリットもたくさんあるけど、やっぱりリアル受講で得られるものも多いです。ということで、コロナの状況を見ながらイタリアとモスクワを行ったり来たりの生活になりますが、イタリアでは新参者ですがビギナーらしくそのとき思ったことを、モスクワにいるときはこれまでと変わらない地元に密着したスタイルで出来事を見ていきたいと思います。また、ロシアとイタリアは結構共通しているところがあったり、繋がっているところがあるので、そういった内容もUPしていこうかなと考えています。

そして、近いうちに新しいプロジェクトもお知らせすることができると思いますので、こちらも乞うご期待(!?) です。

さて、前置きがかなり長くなりましたが、今回タイトルにある内容です。10月に世界で有名なレストラン格付けガイド、ミシュランがロシア初進出となりました。まずはモスクワ版からスタートということで、ご興味のある人はこちらからロシア語ですが公式サイトをご覧ください。ちなみに、観光客も多くこちらも素敵なレストランがたくさんあるサンクトペテルブルグはリストに含まれていません。

ミシュランはロシア初進出で色々様子を見ているから、ポテンシャルはあるもののいきなり3つ星の評価はなかった、とも地元の専門家の間では言われていますが、ミシュランの最高評価が3星という基準の中で、今回2つ星を獲得したレストランはARTEST – Chef’s Tableというところと、Twins Gardenの2店舗。正直、モスクワに住んで結構長いですが、はじめて聞くところなのです。それ以外にも、モスクワで有名なWhite Rabbitは1つ星を獲得。個人的には同ガイドにノミネートされていた、市内の一等地に位置するパトリアルシェ池(Патриаршие пруды)付近のUilliam’sは良いなっと、思いました。

ただ、やはりこういったリストに上がっている場所は高いし、大きなお皿に小さく盛られてポーションが小さいので、庶民のお財布には合わず、お仕事で同席させてもらったところばかり。もしどなたか機会があれば是非わたくしをお誘いください、なのです。

もし、モスクワでイタリアのレストランを探したい、ということであれば、実はミシュランガイドよりも一歩早くロシア進出しているイタリアのグルメ専門ガイド、ガンベロ・ロッソを参考にされるのも、よろしいかと思います。地元の人が見ても、こっちの方が庶民的で確かに美味しいというところがたくさんリストされているし、モスクワやサンクトペテルブルグにはイタリア人のシェフが腕を振舞っているレストランが結構存在するので、個人的にはこっちの方がしっくりくるかなという気がします。先ほどのミシュランで紹介されていたUilliam’sは、ガンベロ・ロッソ・ロシア2021度トラットリア部門でエビさん2つ(最高は3つ)を獲得していました。同じくButlerというレストランはミシュランでノミネート、ガンベロ・ロッソではレストラン部門でフォーク1つ獲得です。

ガンベロ・ロッソ・ロシアはレストラン部門、トラットリア部門、ピッツェリア部門、バー部門とカテゴリーによっても分けているので、シーンに合わせて見ることができるのも、面白いなと思います。

参考までに、2021年度(7月発表)のガンベロ・ロッソ・ロシアによるモスクワのリストはこちら↓

Best restaurant in Moscow 2021 (by Gambero Rosso)

レストラン部門

1. Semifreddo  🍴🍴
2. Sartoria Lamberti    🍴🍴
3. Balzi Rossi   🍴
4. Aist cafe   🍴
5. Balzi Rossi   🍴
6. Butler     🍴
7. Quadrum    🍴

 

トラットリア部門

1. Uillliam’s  🦐🦐
2. Officina    🦐

ピッツェリア部門

2. Pinzeria by Bontempi    🍕🍕

3. Scrocchiarella  🍕

サンクトペテルブルグのリストもこちらで見ることができます(ロシア語のみ)→ Лучшие итальянские рестораны Санкт-Петербурга по версии Gambero Rosso

 

参考記事:”Девять московских ресторанов получили звезды Michelin  ” РБК  https://style.rbc.ru/impressions/616834a59a79470f7d743ca2

“Лучшие итальянские рестораны в Москве и Санкт-Петербурге по версии Gambero Rosso 2021”  http://www.vinoitaliano.ru/ristoranti-italiani-gambero-rosso2021.html?fbclid=IwAR1myUseJbaquDFNq7YeQx9dmXSrSqkWHb0uNXdS_F_0LU8OHWm-OrClF60

“Рейтинг московских ресторанов от Gambero Rosso” http://www.vinoitaliano.ru/ristoranti_gambero_rosso.html

 



ひとりごと、、

先週、日本のテレビでロシアワインについての短い特集があったのですが、拝見させていただき、ああ、またかーと思って今います。

確かに国のバックアップとか、大統領の思惑とかあるけど、日本もしかりで、お米やお酒の海外展開を国がサポートしています。わざわざ「ロシアの大統領が〜」みたいにドラマチックになっているのを見ると、あれ、っと思ってしまいます。

そして、ロシアのシャンパン表記に関するトピックも、実は色々なことが絡み合って深い事情があるのに、タイトルだけが独り歩きしてしまい、肝心のテキストを読み違えてしまう、紅白のみの内容、なんだかしっくりしません。。
(シャンパン表記のトピックについては前回の記事で触れたのでご参考にどうぞ 

ということで、自分は昔からやっている普段の目線で、世界を見続けていこうと思います。



モスクワにあるイタリアのワイン(モスクワ在住の方向け)

私の好きなイタリアワインの一つ「カステッラーレ」(キャンティ・クラシコ )が、モスクワの大型スーパーマーケット「ペレキュリョーストック」でセールになっています。

無料で作れるポイントカードを見せると1449ルーブル(2千円ちょっと)で買えて、とってもお得。土着のぶどう品種サンジョベーゼにこだわったワイナリー。ワインを飲みながら、トスカーナの旅気分を想像で膨らませます。

↑ペレクリョーストックのポイントカードは無料で作れます。

 



自国産のスパークリングワインのみ「シャンパン」と呼んでもいい? ロシアのシャンパンスコエ、フランスのシャンパン:その②

昨日の記事の続きです—> 自国産のスパークリングワインのみ「シャンパン」と呼んでもいい? ロシアのシャンパンスコエ、フランスのシャンパン:その①

さて、どうしてロシアがこのような法改正に踏み切ったのかは、専門家の間でも議論されていますが、自国の農産物を守りたいというのが理由の一つにあるのではないかとされています。注目したいのが今回の法改正がシャンパンだけに限ったことでないこと、ということです。実はブランデーについても、100%ロシアで作られたブランデーは「ロシアのコニャック」と表記しなさい、と法改正がありました。他のニュースではフランス側の長期にわたる強い懇願で、今年の3月にアルメニアが、フランスの「コニャック」という地理的名称を放棄することが伝えられています。アルメニアのブランデーはロシア国内で「アララット」という商品名やアルメニアのコニャックとして、ソビエト時代から特産物として大変有名です。ロシアでもアルメニアほど有名ではありませんが、自分たちのブランデーを作っており、アルメニアブランデーの一連を受けてか、ロシアのブランディーに関しても今回自分たちの農産物を守る形になりました。

昨日の記事で触れた、法改定後の「ロシアのシャンパン」、つまりロシア語で「ロシースコエ シャンパンスコエ」という名称は、ロシア人にしてみれば昔から(200年前からとも言われています)自国で製造されていて、今でも市民に愛されているもの。彼らはロシア語の「シャンパンスコエ」(詳しく言うと”ソ連のシャンパン”「ソヴェーツコエ シャンパンスコエ」)という呼び名で、お正月や誕生日など特別のシーンで飲む大切なもの。

ということで、自分たちのブランドを絶対に守りたいフランス側と、自国の昔からある農産物を守っていきたいロシア、両者の思惑が対立しているのが見えてきます。一方ロシア国内のワイナリーさんは今回の法改正で、今後どうやって自分たちのスパークリングワインを「ロシースコエ シャンパンスコエ」へREBRANDして国内市場に紹介するか再勉強が必要になると思います。

因みに2020年のロシア向けシャンパニューの輸出額は約35milユーロと世界で15番目*。(ちなみにアメリカ向けが1番目で約500milユーロ。) フランスにとってロシアのシャンパン市場はそれほど大きくなく、今後フランスのシャンパニューがロシア市場とどう付き合っていくのか見ていくことになります。

*生産者団体「シャンパーニュ委員会」(CIVC)のデーターによる

参考記事:”Europe to pay Armenia €3m to rebrand its ‘cognac’ ”  https://eurasianet.org/europe-to-pay-armenia-eu3m-to-rebrand-its-cognac

参考記事:”Путин подписал закон о правах на название «Коньяк России»” https://m.lenta.ru/news/2021/07/02/russiancognac/amp/

参考記事:”アルメニアがコニャックの名称放棄、ブランドの世界的立場強まる=仏コニャック・ビュロー” https://jp.sputniknews.com/business/202106198473871/

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自国産のスパークリングワインのみ「シャンパン」と呼んでもいい? ロシアのシャンパンスコエ、フランスのシャンパン:その①

7月2日にロシアのお酒に関する生産と流通に関する法律171-FZ*が改正されました。日本も含めて現地や海外のニュースは、「フランス産のシャンパンはロシアでは名乗れない」とか「ロシア産のスパークワインしかシャンパンと呼べない」などセンセーショナルなニュースですが、落ち着いて内容を読み解くと色々なことが見えてきます。ワイン業界の方だと、既に耳にされているかもしれないこのニュース。ここではポイントだけ押さえておきたいと思います。

まずは法の改正があったのは、ロシア国内のお酒に関する生産と流通に関する法律(No. 171-FZ)*で、ロシア側の解釈だと保護原産地呼称に関するものではないということ。今回の法改正は、例えば日本の企業だとロシアへの酒類輸入ライセンスに関わる内容となります。裏ラベルに示す実務上の表記に関するもので、表ラベルの表現についてはこれまで通りシャンパニューのワインだったら「シャンパン」のままで大丈夫となっています。

そして、何の法の改正があったかというと、これまでイタリアのプロセッコ、スペインのカヴァ等を含めスパークリングワイン全般が「スパークリングワイン(シャンパン)露:игристое вино (шампанское)」というくくりだったのが、法改正後で「ロシアのシャンパンを含むスパークリングワイン 露:игристое вино, включая российское шампанское」という表現になりました。シャンパンはロシア語で”シャンパンスコエ”というのもここで注目します。つまり、法改正後の”ロシアのシャンパン”という部分は、ロシア語の発音をそのままカタカナにすると”ロシースコエ シャンパンスコエ”となります。

産地の個性と品質を大切に守っているフランスのシャンパンが「スパークリングワイン」になってしまい、ロシア産のスパークリングだけが「ロシアのシャンパン」と呼ばせるなんて、シャンパンの名称をよく知っている日本人からしてもびっくりなニュースですし、もちろんロシア人にしてみても一見びっくりな法改定です。そして、なぜモエ.ヘネシーが法改正の知らせ後、インパクトのある形でロシア向け出荷を停止を発表した後、あっさりと新しいラベル換えをし輸出を続ける方向になったのか、どこかモヤモヤするニュースです。実は、この背景にフランスとロシアの色々な複雑な事情があるのも確かです。

この続きはまた明日。

 

*Law No. 171-FZ “On state regulation of the production and circulation of ethyl alcohol and alcohol products”:https://www.ecolex.org/details/legislation/law-no-171-fz-on-state-regulation-of-the-production-and-circulation-of-ethyl-alcohol-and-alcohol-products-lex-faoc028377/

 

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東京で体験できる旧ソ連のワイン

久しぶりにワインのお話です。

3月17日(水)から3月22日(月)まで、新宿の伊勢丹で「世界を旅するワイン展」が開催されています。→ https://www.mistore.jp/shopping/event/shinjuku_e/wine_10

ここではロシアやアルメニア、モルドバ、グルジアのワインが紹介されているみたいです。

ロシアからは過去の記事でも触れました、”Chateau Tamagne(シャトー・タマン)”が、紹介されています。【→ 商品「Шато Тамань экстра брют белое игристое вино」当展示会のハンドブックよりP22目   】今ではロシアでも辛口が飲まれるようになったけど、どことなく尖っていない丸みを帯びた甘さも感じられ、そんなChateau Tamagneの作りが個人的に好きです。ロシアではお値段もお手頃なので、これも更に◯(丸)です。

アルメニアからは、モスクワでも見かける”Zorah (ヴァヨツ・ゾル)”【→当展示会のハンドブックより9行目】認識はあるけど、ちょっと高価なのでまだ飲んだことがありません。いつかアルメニアを訪れた時に飲んでみたい。

そのほかにもグルジアやモルドバもあり、世界中のワインが紹介されているので日本にいたら訪れてみたい展示会でした。

 

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