投稿者「あれこれ日記*.。」のアーカイブ

ロシアの写真家達と

昨日、無事にグループ展を終了しましたー。
いろいろな人に出会えて充実感たっぷりです。

会期前日に誰が出展するか決まったし、当日の早朝に作品を搬入という超行き当たりばったりな、しかし、会場の壁とアマチュア写真家展示のアイディアはしっかりと準備していた、いかにもロシア的な要素たっぷりな写真展ですごく楽しめました。

場所はЗосимова пустынь (Zosimova pustyn)というモスクワ中心街から50キロほど離れた女修道院敷地内の空き部屋です。

そもそもこの写真展は モスクワにある写真学校が主催しているワークショップの一環で参加者の大半は写真学校の卒業生でした。修道院の敷地内で写真展をやるので、修道院やロシア正教を素材としたテーマの写真でした。もちろん私もその内容の写真を展示しましたが、何せ正直言うとロシア正教なんてよく分からないので、それが難しかった。
この写真展の企画者でもあり、ロシアを代表する写真家でもあるVladimir Kupriyanov(ウラジミール・クプリャーノフ)とそのお弟子さんのダーシャに私が撮ってきた写真を見せては、もう一度被写体のあるところに行って撮影。最後ほうはもうダメだよ、時間がないよと思いながら 何度もシャッターを切りました。初心に戻った気持ちです。近くに写真の現像屋さんがないのでデジタルで撮影。初のデジタル出展となります。いつもブログ以外はアナログで撮っていますが、とにかくこっちの写真家達と参加したかったし、面白そうな話が来たらすぐに飛びつかないと ロシアでは”次回参加します”が永遠に無いことになる。例えば、買い物をしていて良い物を見つけたとします。とりあえずよく考えてから明日買おぅーと思って 次の日お店に行くと 欲しかったものがないことなんてしょっちゅうあります。新鮮なトマトでも、葉書サイズの封筒でも、プレゼント用の小物なんてものも、すべて ”気に入った!今買わないと明日には無くなる” なんです。

っということで写真展オープン前日の深夜までみんなで作業して、修道院の向かいにあるお客さん用の宿泊施設に泊り込み。写真展当日の早朝6時に起きて会場の展示。私を含めた7人の写真家+写真愛好家達のによるグループ展になりました。

会期1日前にモスクワ市内から電車でトコトコ 朝から会場にやってきて夜遅くまで作業、次の日も早起きして私もダーシャも疲れが溜まって生あくびが絶えなかったのですが、ウラジミール・クプリャーノフは朝から元気で ボードに写真を貼り付ける場所を間違えると  ”オー!どうしよう  左にスペースをあけるはずだったのにそのまま貼ってしまった!!” と頭を抱え ”ちょっとまて ちょっとまて ;&#6%×□ !! ” そんな時はいつもお弟子さんのダーシャがズバッと論理的にご意見です。
コーヒーブレイクのときはロシアの写真家の話とか、ドイツやアメリカに行ったときの話を聞かせてくれたり、そんな一つ一つの出来事がすごく刺激的でした。オープンぎりぎりにやってきた写真学校の生徒さんとそれぞれ持っているカメラの見せ合いっこ、いい被写体があると一瞬にして皆カメラ小僧になり、頭の中は写真だらけ。もっともっとロシア語で写真を語れるようになりたいと思ったのでした。

実は今回お世話になったウラジミール・クプリャーノフ。9年前に初めてモスクワへ行き、ギャラリー&美術館めぐりをしたときに買った”ロシアの現代美術写真家”のカタログで紹介されていた写真家の一人。このカタログをみたとき どの写真家ももう なんだこれ!としか言いようがない 憂い、悲しみ、喜びすべての感情が混じったカオスで ロシアの写真家ってなんだ?と疑問に思ったものです。

まだまだ知っている写真家は少ないですが、このブログで少しずつロシアの写真家を紹介していきたいと思っています。

写真展をするかも!?です

昨日家に帰ってきたら ネットが繋がらなく
たった今朝、繋がりました ><

もしかして 明日 Зосимова пустынь (Zosimova pustyn) というモスクワから50キロはなれた郊外にある修道院でグループ展をするかもです!?時間は11時ぐらいから4時ぐらいまで。

行き当たりばったりで できるのか当日になってみないと分かりませんが!? グループ展に参加することができたら後にご報告します彡

写真展:NIKOLAI IGNATIEV

またまた ドキュメンタリー写真です。
知り合いの招待で、昨日 Николай Игнатьев(NIKOLAI IGNATIEV)という 若くしてこの世を去ってしまった写真家のオープニングに行ってきました。エネルギーとヒューマニティーに溢れた作品でした。

会場にはたくさん人がいて、作品に触れちゃうよっ と、そんなのお構いなしで各業界、色々な人がいました。

NIKOLAI IGNATIEVは初めてソ連時代 自由にフォトジャーナリストとして活躍した写真家らしいです。その内容が ただ単にニュースとしてではなく、彼のパーソナルな描写が多く反映しているのが面白いなと思います。
アフガニスタン、中国、中東の仕事もありますが、彼が主として取り組んでいたのテーマはソ連の人々の生活についてだそうです。
会場にあった作品は世界各国を網羅してあるセレクトでした。

レセプションには ひよこの顔をしたお菓子やタルト菓子がたくさんあり、
ワインは グラスになみなみ注がれ(゚ー゚;Aアセアセ
途中 新しいグラスがなくなり ジュースを1パックそのまま直接飲みするおばちゃんがいたり 普段の写真だけの会場とは一味も二味も違うのでした。

写真展は会場GALLERY.PHOTOGRAPHER.RUで9月30日まで。

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Николай Игнатьев(Nikolai Ignatiev)

1955年モスクワ生まれ。1973年 MGIMO大学国際経済関係学部入学。
卒業時、アフガニスタンで通訳として働く。1987年渡英。Network Photographersで写真家として活動するようになる。 その他の仕事The New York Times, Time, Stern, Sunday Times, Vogueなど。2004年6月15日没。

http://gallery.photographer.ru/photographers/author.htm?id=133

科学とアートの融合

お休み気分の家族連れもいれば、仕事で疲れてメトロの中で激しくコクコクしながら寝ているおじさんもいる今日この頃の街中です。

LABRATORIA Art&Science Spaceで行われているインスタレーション 作品を見に行きました。ロシアで始めての現代アートと科学研究の非営利団体とあったので 面白そうだな~と気になっていました。

しかし広告と違って場所も、中身も簡素でちょっと拍子抜けしてしまいました。

”門の入り口” とは書いてあったけど本当に車庫とかそんなノリの門。
そして入り口には 一枚の紙に ”何々展覧会”と書いてあるだけ・・・

中庭に(いや これは駐車場じゃ) にカナダ人のオーディオ作品と オープニングか何かで使われたんじゃないかと思う椅子たち。木の箱は雲の密度や高さを赤外線によってリアルタイムで読み取り、音が発生するーというものなのに、何も聞こえない・・

ギャラリー内の作品は ん~ 科学実験のような作品だったんですけど、ボタン押しても動かないし よく分からんかったです。。。

たぶん 作品たちも夏休みだったんだよね・・ そう思いたい!

(↑入り口:これはこれで 斬新かも!? だとしても分かりにくいよね)

“CLOUD HARP”展10月20までやっているそうです。

前に紹介したВИНЗАВОД(ヴィンザボード)で 25日、26日にアートバザーが催しされるそうです。
なにか素敵な小物があるかも彡
http://www.winzavod.ru/artbazar/25july09.html

  (↑こちらはヴィンザボード。新しくできた雑貨屋さん。ちょっとアーミーっぽいのもあったり斬新なデザインの時計があたり独特なんですね。詳しくは是非訪れてみてください)

(インスタレーションの会場↓↓)
LABRATORIA Art&Science Space
3 Obukha per. Karpov Institute of Physical Chemistry

最寄り駅:Kurskaya.Chkalovskaya

http://newlaboratoria.ru/www/eng

こちらもあじぃぃ~

モスクワも暑い日が続いております。

日本の汗たらり、という暑さより 太陽がじりじりして肌に焼き付けるという感じの暑さです。
今日はお昼で+25度だったそうです。日本と比べるとそれほど暑くなさそうですが、太陽が攻撃的にギラギラしているので、 日向に出るときは注意です。
太陽が雲に隠れると、涼しくなるんですけどね。。 極端です。

この太陽の感じとか 汗のにおいとか 歩いている人が着ている服装とかが 夏休みを利用してロシアを旅行していた学生時代を思い出します。 (さすがに大都市モスクワでは、たまにしか見かけませんが、男性が着ている体が透けて見えるメッシュのタンクトップ^^これを見ると いかにもロシアです。)

と今書いている矢先に雲行きが怪しくなり、雷が鳴り、大雨です。

梅雨明けましたぁ

先週から超短期で日本に一時帰国していました。

飛行機降りたら、体中に湿気がぬわ~とまとわり
日本だー梅雨だーって日本に来たのが嬉しくなりました。

今回の帰国はほとんど暗室に隠りっぱなし。
あぁ何と暗室の楽しいこと。朝から晩まで連日集中してお昼も忘れて作業していました。
小さいネガに入っている情報が印画紙に大きく引き伸ばされ、当時の時間が蘇ってきます。

こっちに帰ってきて、ご飯がどれを食べても美味しいので(@⌒¬⌒@)ノ モリモリ
たくさん食べています。

今日は東京・八王子で35.7度!関東梅雨明け宣言が発表されました。
あじぃぃ~

保存された!?

こっちでお酒を買うとき、レジで不意にパスポート見せてって言われるときがあります。

たま~に言われるから、はふっ!?っ一瞬考えてしまいますが、つまりは未成年だか聞いているんですね。

“わたし2@才ですけどー!”って今日言ったら  ”Хорошо сохранились (直訳:よく保存されましたね) ” と返ってきました(´゚艸`)

辞書でСохраниться<サフラニッツァ> を調べたら確かに、最後に書かれている用例で 『(若さや健康を) 保つ』って書いてありますが、どうしてもはじめに覚えた日本語で <サフラニッツァ> =保存されている、の意味が抜けなくて 私は生きているミイラかっ!っていつも心の中で笑ってしまいます。

日本でも年相応に見られないとよく言われるし、嬉しいような、悲しいような、、

↑写真はこの前のWORLD PRESS PHOTO2009のビデオコーナー

今日は ずーと雨で寒かった・・

チョコレート工場

メトロ・クロポトキンスカヤにある救世主キリスト聖堂を目の前に通り過ぎ、橋を渡りきったところにギャラリーが集まった地域があります。いわゆる”チョコレート工場”と言われているところなんですけど、ずーっと前に紹介した、それこそロシア版ソーホーみたいな、日本のシュウゴアーツのような場所”винзавод (ワイン工場)”と同じように工場の跡地を利用して展示会が催されています。(チョコレート工場は一部工場が機能しているのかな??ちょっと確認していないです。。)

最寄り駅にはプーシキン美術館や聖堂があって、観光スポット的にはいい場所にあるんですけど、何の企画がやっているか情報収集しないで ふらりと行っても何もやっていないことがよくあり、ちょっとさびしいときもあります。

今回は何がやっているのかちゃんと調べて行ってきましたー。

↑日本でもおなじみのWORLD PRESS PHOTO2009 (世界報道写真展09’)です。

1枚の大きなパネルに数コマまとめて出力してあり、英語解説の下にロシア語で訳した紙がピタリ、貼ってありました。
1つのパネルに 丸ごと1コマを出力してあった作品も数点あってそっちの方が迫力があって、よかった気がします。
日本人が2人入賞していてました。ドキュメント写真展は久しぶりに見に行ったけど、相当の根気
と勇気と魂が込められていて、写真のもつ力を改めて考えます。

会場は広々していて点いている照明はあってないようなものなんですが、曇りでも白い壁にやんわりと自然光がまわって雰囲気は良いです。おまけみたいなものですが 一応休憩所もありました。

下の階では 海外から5人の作家を呼び集めた現代美術展がやっていました。

黒いスーツを着た番人がいたるところにいるのですが、なんだかそっちも作品と同じくらいに気になっちゃいます。。(作品を守ってくれているのかな。

Why in Moscow? Why in Russia ??

モスクワには こんなにもたくさんの外国人がいるのに、いくら威風堂々としていて歩いていても外国人、アジア人というだけで警察に呼び止められ パスポートを見せなきゃいけないのは 1度だけならまだしも、何度も続くと辟易する。「急いでいるから早くしてね」とお願いしても、始めは「ん~何も問題なければすぐに終わるよ~」とおおらかなんだけど、何も問題がないと分かると それが不服だったようにお詫びの言葉も何もなく無言でパスポートを返される。

どうして生まれ故郷の日本を離れて、こうして外国で活動しているんだろー考えると、今自分がやっていることは 学生の頃からずっとやりたかったことだし、それは、はい撮りました→皆様にお見せします なんてすぐに出来るものじゃなくって時間がかかるものだからです。私が選んだ写真という表現は人を傷つける武器にもなりえるから。場所は別にロシアじゃなくてもよかった。ただ単に、たまたま初めに出会ったのがロシアでそれが意地のようになって今まで続いている。モスクワを選んだのはロシアの文化・芸術・情報がすべてここに集まっていると思ったから。
たしかにロシアは他の国に比べて、何をするのにも苦労する国で 危なくて寒くて暗いところかもしれない。ただ 私が始めてロシアに訪れたとき、感じたように 見方を変えたらメチャクチャおもしろいじゃん! とか なんだー私全然ロシアのこと知らないな ー とか自分の目でロシアを見たらおもしろくなってしまったんです。時代は動いているんだし、いろいろな色のロシアがあってもいいですよね。

今日ここから遠く離れた地より、夢に向かって自分を磨いている親友から連絡をもらい、なんのこれしき!ってがんばっていけそうです。

31st Moscow International Film Festival

只今、モスクワでは”モスクワ国際映画祭”が開催中です。

去年は北野武監督が来たらしいけど、今年は 『おくりびと』 と 『Beauty うつくしいもの』 そして新人監督部門からは 加・日・露合作の『ファースト・スクワッド』の3本が日本からのラインアップ。

お祭りだし 何か見に行こうかなーと思って調べてみたら、あまりにも色々な映画がありすぎて困ってしまいました。しかも、どれもマニアック!?すぎて分からない・・

“新しい作品発掘!”ってなノリでとりあえず、書かれているレコメンドの内容と 載っている写真の雰囲気で見に行く映画を決めました。

↑映画館の外と中に上映表がありました。見に行ったのはメトロ・クラスノプレスネンスカヤにある” kinocenter” です。

映画館のチケット売り場に張り出されている、自作でプリントアウトした本日の上映表を見ると、なんと私の観たい映画は無料でした♪ 映画館&平日か土日かで チケットの値段は違いますが、大体お昼で100-200ルーブル、夕方で300ルーブルぐらいします。

今回私が見に行ったのは、グルジア映画特集部門の一つ 『ピロスマニ』。
ニコ・ピロスマニというグルジア画家の伝記映画です。

会場はプレスカードを首から提げた人がちらほら。お姉さん、おばさん、お兄さんなど一人で見に来ている人もかなりいました。

たまたまかもしれませんが、美術館めぐりをして 彼の絵を目にする機会がたくさんありました。それでこの映画が目に留まったのですが、この映画を見てますますニコ・ピロスマニが好きになりました。
映画の絵作りは、かなり彼の作品を意識して作られています。だからとても分かりやすかった。

(ちなみにロシアの国民的歌手アーラ・プガチョワが歌う”百万本のバラ” は彼のことを歌っているそうです)

上映が終わると会場で拍手がパチパチパチ。もう一つパチパチが足りないかなーと思ったのですが、まさか拍手が起るとは思わなかったので ちょっと感動です。上映が始まっているのになかなか 会場の室内灯が消えなかったり、上映しながらスクリーンのピントを合わせていて、なにか人の手が入っている感がたっぷりの映画館でした。

モスクワ国際映画祭は、今週の日曜日(28日)までやっています。↓

公式サイト http://www.moscowfilmfestival.ru/eng/31/about/regulation/

太陽が恋しいモスクワよりでした~。